取り組み方
まずクラスで話し合いをします。 “何故協力したのか?” “一人でもできるんじゃないか?” など絵本を深掘りして理解を深めていきます。理解を深めることでセリフに気持ちや重みが増して観ている人たちに伝わります。
次に内容です。①◯◯(落ちた物)が机の下に落ちていた。②協力して机の下から脱出する。‥です。
ビー玉やコンパスなどの登場人物を絵本の通りにするのは発表会としてやりにくいかもしれません。でも “協力して脱出する” という目的さえブレなければお話として大丈夫と思います。なので今回は “落ちたのは小さい人形たち” という設定にして考えたいと思います。
何故人形なのかというと子どもがしても違和感がないからです。例えばビー玉役だと移動は転がってするのか?目の役割をどうやってするのか?など難しい問題が発生します。でも人形なら普段通り行動できるので難しくありません。なので人間だけでなく動物の人形として役をするのもいいと思います。その方がそれぞれの動物たちの特技を活かして活躍することができるからです。(厳密には動物たちは四足歩行ですが、そこは気にしないでおきましょう。絵本では動物たちが人間のように動いていることは多いので‥。)
人形を人間にするのか?動物にするのか?は子どもたちと話し合いをして決めるのが理想です。でも現実的な問題もあるので子どもたちの話し合いを見守るだけでは難しいと思います。話し合いを聞きながら難しい場合は何故難しいかを説明しながら決めていきたいですね。それにいろいろな役が出てきて話がまとまらないことも考えられます。なので子どもの人数が多い場合は保育者が決めた役割の中から子どもたちに選んでもらう方が無難でいいと思います。
そして難しいのはここからです。まず人形たちの目的は机の下から脱出することです。子どもたちと話し合いをして “何故脱出したいのか?” を考えるのがいいですね。でも脱出する過程をどう表現するか?は保育者が決めた方がいいと思います。何故なら発表会なので巧技台(こうぎだい)などを使って身体的な面を見せるのは違います。言葉や表現などを見せる場であることを子どもたちに説明して一緒に考えるのも可能と思いますがその他諸々のことも考えないといけないので保育者が決めた方がいいと思います。
まず軸は “協力すること” です。そこから保育者が普段の保育で感じている子どもたちに育ってほしいことを考えます。
例えばガビョウが落ちていて通りにくい場所がある。そこで人形たちが話し合いをします。「通れない。どうしよう?」「向こう側に木の板があるから上に乗せれば大丈夫じゃない?」「でも、どうやって渡るの?」「僕なら飛び越えられる。」ジャンプして板をガビョウの上に乗せて全員渡る「ありがとう。協力して渡ることができた。」‥みたいな流れです。これはそれぞれの特技(この場合は遠くに飛べる)を活かしてピンチを乗り越えるという意味です。また見せ方としてはガビョウの作り物を舞台の保護者から見て手前に置き少し低い物にします。そして木の板は巧技台(こうぎだい)の一番上の部分をガビョウの作り物より奥側に置いてガビョウの上を通っているように見せれば大丈夫と思います。
他の案としては、暗くて前が見えない場所を通る時「暗くて前が見えない。」「怖いから行きたくない。」「私が前を歩くからみんな後ろから着いてきて。」という流れにします。これは前を歩く子どもを普段大人しく前に出ないタイプの子どもにしてもらうのです。そうすれば自分から意見を言うことや積極的な姿勢に繋がるかもしれません。でもこの場合は注意が必要です。前が見えない暗い所を通るということは怪我や事故もあり得ます。最悪の場合は自己犠牲に繋がることもあります。自己犠牲が悪いと単純には言えませんが “弱い立場の人が犠牲になるのは仕方ない” みたいなメッセージが含まれないようにしないといけません。なので、もしする場合は「机の上から見たことがあるから危ない場所はわかる。だから大丈夫。」など付け加えた方がいいかもしれません。
これらはあくまで一例なので、この通りにする必要はありません。保育園などにある物も使いながら子どもたちに育ってほしいことを考えて決めてください。
あれこれ書きましたが実際はこんなに上手く進むことはありません。自分なりに段取りを考えていても別の方向に話が進むことなんてよくありますし、思ったより時間がかかることもあります。時間の余裕をもってしたいですが日々の保育や他の行事などもあって余裕がないことも沢山あります。ベテランでもそうなので若手なら尚更です。頑張ることはいいことですが無茶はしないでくださいね。
まとめ
子どもたちと絵本を深掘りすることでセリフに重みが増す。
“協力する” という軸がブレないように細かな内容を決めていく。


