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目次
あらすじ
小さな町のはずれに誰も住んでいない古く傷んでいる家がありました。
その家にある冬、旅人がやってきて住み始めます。
ボロボロなので少しずつ修理しながら、家にやってきた旅人に「よろしかったら、この家で一休みしていきませんか?」と声をかけると、その旅人達も住み始め、声かけを繰り返しているうちに人も増えて家も綺麗になり庭では野菜などを育てていくお話。
旅人はなぜ住みついたのだろうか?
私が気になったのは、なぜ旅人はこの場所に住みついたのか?ということです。
「訪れる人さえいない」と書かれているので偶然ボロボロの家を見つけたとは思います。
しかし旅人が家を掃除して綺麗にするところから違和感を覚えます。
一時的に雨風をしのぐためなら綺麗にする必要はありません。むしろ掃除をする時間と労力が無駄でしかありません。
つまり掃除を始めた段階で住もうとしているのが読み取れます。
さらに「訪れる人さえいない」はずの場所に人が来て「一休みしていきませんか?」と声をかけると、その人も住みついていき自給自足するためなのか野菜などの栽培もし始めています。
偶然とは考えにくい‥。
つまり必然と考えるのが妥当です。
つまり、最初の旅人は偶然辿り着いたとしても「家を掃除して綺麗にして住む。」「別の人たちも来て住み着く」というのは何か目的を持ってしたことと考えられます。
では、その目的とは何か?
- 何かしらの理由で今まで住んでいた家を出ないといけなくなったので住む場所を探していた。
- 誰かから、あるいは何かから逃げてきて遠くまできたところで修理すれば住める家を見つけた。
- 世界を回っていたが体力の限界を感じて定住の地を探している時に偶然辿り着いた。
今まで住んでいた場所を離れるには何か大きな理由があると思います。「訪れる人さえいない」ということは人との接触を嫌がっているようにもみえます。
そして同じ理由かはわかりませんが何かしらの理由で住む場所を探していた人たちが集まって共同の生活をすることにしたのかもしれません。
まとめ
いろいろ深読みできる大人にこそ読んでほしい絵本です。